2011年8月21日日曜日

数万円分の粉を出して勝負砥石がよみがえった(天然仕上げ砥石に厚みがある理由)


  以前砥石のゴミを取るためにさらえまか: 平面研ぎをすると仕上げ砥石が当たります(天然砥石の宿命)でご紹介したように、当たる砥石の大きなゴミを除去しました。歯医者さんが虫歯を削るように除去は出来たのですが結果、大きな穴が残ったのです。直径1cmもありきめの細かい仕上げ砥石を使うとき今度は刃先が大きな穴を通過する時少しあたり異音がするようになったのでした。根本的な解決は穴の深さの分だけ砥石をすり減らすことです。それは大きな2つの懸念があります。タダでさえあまり厚くない勝負砥石が3mmほど薄くなります。また新たなもっと大きな砥石のゴミが現れてくるかも知れないのです。ここは運勢の吉日を選んで砥石の全面ををすり減らすことで砥石の穴もすり減らすことにしました。
用意した道具は、廃材をリサイクルした作業台、値段が一番安い人造の荒砥石です。廃材をリサイクルした作業台の上に新聞紙を敷き、かんなを止める止め木で勝負砥石を固定します。それから30分ほど青色の荒砥石でひたすら穴のあいた面を削りました。勝負砥石の値段から計算すると数万円の粉を出して大きな穴がなくなりました。もったいなかった・・・・・・・・・。
          
 上の写真の水色の輪の中にあるのが穴が消えた跡です。少し勝負砥石にシミが残っていますが、これ以上最上の仕上げ砥石を包丁を研ぐ以外で削るのは忍びなくここで荒砥石で削るのを中止しました。この勝負砥石のシミはこの上にあった砥石のゴミの終わりのシミなのか、この面より下にあるかもしれない大きな砥石のゴミの始まりのシミなのか神のみぞ知るものでしょう。上にあった砥石のゴミの終わりのシミであってほしいものです。2011_08_21現在、終わりのシミらしくだんだん薄くなっておりほとんど見えません。両手四直紋が幸運をくれたのかもしれません。