好きだからといって毎日のようになべで魚を煮ますと魚の生臭さと醤油の臭いがやがて台所にしみつき取れなくなります。防ぐには調理中に換気扇を回すのが大切な方法です。それと料理方法を工夫すればほとんど匂わなくなりさらに、おいしく仕上げる方法をご紹介します。材料の工夫で換気扇のプロペラを洗う時にも魚くささを感じなくてすむことができます。
材料をそろえます。安物の穀物酢とコラーゲンの多い目玉、軟骨が多い頭付の魚です。以下は臭いを取るための材料です。飲んでおいしい本みりん、日本酒、新ごぼうです。それと前回冷凍した煮凝り(にこごり)です。健康によい魚の脂肪とコラーゲンが混じったのが表面に白くなっております
本みりんですが、思うに飲んでおいしくないみりんは料理に使ってもおいしくないのではと信じます。いろいろ飲み比べて醤油メーカの本みりんが残りました。
大なべに満杯に水を満たし沸騰させます。安物の穀物酢をドバドバと入れます。量はご自由に。再沸騰後魚の切れ身を入れます。切れ身投入後2秒後パンチザルにぶちまけます。同時に入れるのがいいですが、一切れづつ入れるなら臭みとアクの多い頭部を先に入れます。
料理に水を使うのはここまでです。
湯通ししたお魚と牛蒡を鍋に入れます。その後日本酒が魚全体にふりかけるように注ぎ、底に5mmほど浸します。甘みをつけるためみりんもどっさり入れます。
ここでお水を加えれば煮魚が駄目になります。前回凍らせた白身魚のにこごり(煮凝り)を用意します。
かつてはスプーンでにこごりだけをえぐり取ってましたがきれいに取れません。旅人のコートを脱がせるには力任せの北風より暖かい陽光のほうがよいとイソップも言っております。力任せのスプーンよりも暖かい蒸気の熱を借りれば小鉢とにこごりが自然に分離します。そこで凍らせた白身魚のにこごりの小鉢をひっくり返して鍋に入れます。このように浅い鍋で裏返した小鉢の底がフタからはみ出しても心配御無用。鍋のフタを乗せられたら乗せてください。このまま火にかけます。しばらくすると熱い蒸気で、次の写真のようにきれいに凍らせた白身魚のにこごりと小鉢が分離します。
黒いのは香港の亀ゼリーではありません。皮、頭部の軟骨、ヒレ、骨からのコラーゲンと魚の旨みのエキスです。後は醤油で味付けすれば完成です。ごぼうがアクを吸い取ってくれ、匂いも消してくれます。本当に匂いませんですからお試しください。