2011年2月24日木曜日

起承転結_承(入社5年目の躓き 花見の宴以降の同僚たち)

中国王朝などでも大飢饉などで地方の反乱がよく発生しました。警備が薄い地方での複数の反乱、動乱は王朝が衰え次の大革命(新王朝)が起こる予兆です。この時1000人の反乱軍より100,000人の反乱軍を鎮圧した方が時の王朝への手柄が大きくなるのは言うまでもありません。大軍の反乱軍が宮殿を取り囲み明日は総攻撃で王朝滅亡というとき、現れた現王朝の救世主によって王朝の余命を長らせた功のほうが皇帝からの褒美、与えられる領地は大きいのです。自分の手柄を大きくするために王朝の臣で禄を受けている者が、積極的に反乱軍を応援支援する不届き者が現れても不思議ではないでしょう。王朝が派遣予定の討伐軍の情報を与えたり、アドバイスを与え陰の指導者のようにふるまうのです。反乱軍が困った時など人を介して食糧の援助など反乱の火種が消えないように努めます。反乱の火種が消えれば自分の出世(将来の新皇帝が目標)の火種、チャンスも消えるのです。王朝の救世主は、反乱を煽り密かに支援して大きくして最後はだまし討ちにして反乱軍を鎮圧するという筋書きを描くのです。標的にされた反乱軍のリーダーは勇気決断力はあるが人をあまり疑わないで頭がそれほどよくないのが救世主の理想です。そして朝廷から与えられた正当な領地で兵を養うのです。ついには自分の王朝を開くために、本物の悪党は、その養った兵で挙兵します。この将来の新王朝の皇帝を目指す反乱を煽る現王朝の家臣、王朝の救世主をここでは仮に背徳将軍と名付けます。
 仕事のやる気をなくした50人のうち48人まで花見の宴が反乱軍の絶頂でした。花見に参加した人の中で一人憎しみをあおる人がいたのです。昇格したSさんの悪口を盛んに言い出したのはHさんです。JさんやNさんにも「Sさんはチマチマした仕事ができるだけで統率力がなく上に立てない器」と言っていたとかなど、あとで考えれば誰も見たこと聞いたことがないお話をするのでした。アルコールと雰囲気が冷静な判断を鈍らせるのか誰も本当のことと疑わなかった。S語録とか言って盛んにSさんへの憎悪を煽っていたHさんは、花見の50人の中で最年長で平社員でした。相当な焦りがあり今回の不満の爆発が昇格の絶好の機会と考えたのでしょう。花見の宴以降は「お前はどんな不満があるのか」などと個別に聞きまわっていました。自分の考えは言わないで他人の考えばかりさぐり調べようとする行為です。今なら「そんなことはあなたが知らなくてもよろしいですよ」などと言って相手にしないのですが。当時はまじめだった。ご自分の気持ち考えを言わないで、「さらえまかさんのお気持ちをぜひお聞かせ頂きたいのです」といったアンケート要求を送りつけてくるのはどこにでもいます。魂胆は分かっています。ご自分の創意工夫であるコンテンツが何もないのに、他人のプログのコンテンツを利用して自分のブログ村の表示順位を高めクリック料金を頂くというおいしいお考えです。囲ったつもりの羊が馬鹿らしさに気がついて逃げ出したのです。勧められたリンクをすべて外し入会時に登録したブログを削除したのです。また今までのように自分のブログを経由してアクセスしてほしいと追いかけてきたという顛末です。3人は人がよいのかHさんの質問にまじめに答えて手の内を全部さらけ出したという毎日でした。
Mさんという人がいた。Mさんは仕事に向かない極端な例の人でした。NさんによるとNさんが事前に何度注意点を教えても、Mさんが作ったプログラムの中にいつも大きなバグがあり、Nさんは傷つけないようにMさんに内緒で修正していた。Mさんは自分が作ったプログラムが修正されていることに気がつかないほど向いていない人でした。Mさんはよい人でNさんに対する感謝を忘れない人でした。ある時3人でいるときMさんが来て、「Hさんに気を付けた方がよい。ここに来た時から言動と実際の行いが違う人だ。Hさんに情報を与えてはいけない。信じていたら大変なことになるよ。飲み屋で昇格した人と同席していたのを見かけた」3人は「そんなことはない」などと逆にMさんを非難した。これが今でもMさんへの負い目となっています。Hさんは花見の宴の直後から人事権のある人に近付き、全員の不満を伝えあたかも自分だけが人心を掌握しているように見せかけたのでしょう。めいめい勝手に長期休暇を取ったり、プログラムメンテの遅れが目立ってきていた時期でした。この時まさに反乱軍が王朝を囲んだような雰囲気でした。もし会社の意向計画通りにソフトメンテが達成されず、納期が遅れると顧客に迷惑をかけることになり人事権のある人は降格など処分される恐れがあります。Hさんは「仕事は必死でやれ。昇進を嫉妬するのはみっともない」などと急に態度を変えたのです。3人は嫉妬よりも一緒に仕事をしたくない気持ち、昇進で影響力が増すだろうとそれを怖れていたのです。嫌な仕事がさらに押し付けられる恐れが3人の心を支配していた。
三人組がつい立に囲まれた場所で話込んでいた時、席に戻ろうとするとHさんが衝立の裏に張り付いていました。3人がHさんに疑問を持った最初でした。今思うにその後いろんな職場を経験したがHさんのような人はどこにでもいるものなのです。出世のためなら恥知らずの忍者奉公もいとわないという人です。自分の知っていることを機嫌を取るため提供するだけでなく忍者のように積極的に情報収集することです。そして上に評価されるためには嘘もつくし平気で同僚を裏切るという人です。

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