2014年6月22日日曜日

韓国版くもの糸 画像が携帯で見れない時はPCで見てください

蜘蛛の糸という有名な短編小説を読んだことがあります。誰でも存じ寄りと思いますが、一応あらすじを書かせて下さい
むかしむかし善行を積み重ねた蜘蛛が天国から下の地獄を見ていた。すると忘れられない知り合いが地獄で苦しんでいるのを見てしまった。その知り合いとは泥棒、強盗などまじめに仕事をしないで前世で悪行を積み重ねた盗賊Aでした。悪行ばかりのAも一つだけ善行があった。Aは盗みをはたらいた後逃げる途中蜘蛛を踏みかけた。他の昆虫のように硬い外殻を持たなく柔らかい蜘蛛は人に踏まれると確実にそこで人生が終わる。クモを踏みかけたAは一寸の虫にも五分の魂とか考えてクモを避け、もう二度と踏まれないように逃げ道の脇の草むらに手でそっと蜘蛛を退避させたのです。そんなことを忘れるようにそのあとすぐに再び逃走を始めた。そのことを一日も忘れていなかった天国の蜘蛛はなんとか地獄で苦しむAを助けたい。天国に来てもらってあの時の礼を言いたいと切に願った。そこで蜘蛛に出来る救命艇小さい助け船を出したのです。天国から蜘蛛の糸をAの前に降ろしました。Aは一人か二人しか乗れない救命艇でなかった蜘蛛の糸を天国へと向かって登り始めた。もう少しで天国という時に命綱である蜘蛛の糸に下に引っ張られる大きな力を感じで下を見ると、多くの地獄の亡者たちが下からAの蜘蛛の糸にぶら下がっているではないか。細い糸に大勢がぶら下がると切れて再び地獄行きは愚かなAでもわかる道理でした。Aは「蜘蛛の糸の権利は最初に見つけた自分にあるから登るまで一度降りろと」主張したがみんな自分だけが助かりたい。一瞬でも早く地獄の苦しみから逃れたい蜘蛛の糸に捕まった地獄の亡者に聞き入れられず、細い蜘蛛の糸はAの上で切れてAは再び地獄生活を余儀なくされたという自分だけが助かりたい欲に溺れたものの悲劇を描いた物語でした。調査しないで拙い記憶だけであらすじを紹介しました。細部の間違いは当然あります。お許しを。
さて今年に入って韓国で高校生が乗ったフェリーが沈没するようだと船長が判断して、「(助け舟・蜘蛛の糸を船長が独占するため)高校生は(船長の)安全のために外に出ないで船室にいてください」とけん制放送を繰り返しして高校生が避難する機会を奪い自分が救助艇を独り占めして真っ先に逃げた。船長放送を高校生が助かるための放送と信じて避難する機会を奪われた高校生が何百人も犠牲になったという大惨事が発生した。この船長は蜘蛛の糸のAより格段に頭が良く船は間もなく沈むだろう。その時日本の小説蜘蛛の糸のように銘々が自分が助かりたいと思うあまり稼働できる少ない脱出用の救命艇や他地域から来てくれる救助艇に多数の乗客が殺到する光景が浮かんだのでしょう。自分が助かるためには、乗客には船長が逃げる光景を見せないために船内にいてもらうのが、安全に船長が逃げる確実な方法と考えたのでしょう。
この船長は蜘蛛の糸のAが陥った過ちを繰り返さないために船内にいて外の光景を見せないのが安全とけん制放送をしたのでしょう。また裁判ではこのような理由づけをするかもしれません。フェリーボートの内部構造を一番よく知っているのは船長であり余人に替えることは出来ない。あとの数百人の救助のためには、船長の船の構造知識が絶対必要なのでまず自分が逃げた。船長の船の構造知識を救助に生かせる前に船が沈んでしまい数百人の犠牲が出たが船長としてはどうしようもなかった。自分一人が助かりたいために真っ先に逃げたのではなく一人でも多く助けたいために真っ先に逃げたと主張するかもしれない。私は起承転結-裏切りの予兆 などを経験して「人は自分が助かるためにはどんなひどいことでも何でもするものだ。それが人類の祖先から今まで命をつないできた本能」と骨身にしみているので必ず疑うと思うが、純真な高校生には船長は自分たちを助けたいために船内にいろと放送してくれているのだと善意に考えるのもむべなるかなです。

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