2010年4月4日日曜日

今日のテレビで「電気自動車は家電と全く同じ」。どうか車を安易に考えないでください

 今日のテレビでさる大手家庭電器の城下町と思われる町工場の偉い人が、電気自動車は電気を流して走るものだからわれわれ家電のメーカがすぐに簡単に作れるとテレビでおっしゃっていました。新規参入の意欲は結構なことですが、私はどんなに安くてもその車には乗れません。家電と電気自動車は電気の流れは同じですが大きな違いがあります。テレビではそのことを出演されていた他の評論家、ジャーナリストも訂正しなかったのです。番組では電気自動車は、家電メーカーならすぐにでも参入出来るハード、言わば家電と同じと同調されていました。家電と自動車の違いは人の命をのせるかどうかです。荷物用エレベータと人間様が乗るエレベータとは外見がそんなに違いませんが製造に要したコスト、メンテのコストが全然違います。人間様が乗るエレベータのロープは法律で3年で破棄されますが、すぐにリサイクルされます。丈夫で切れないからです。その企業城下町を作ったさる大手家庭電器は石油ファンヒータの回収で苦しんでいます。家電では一酸化中毒という珍しく人命にかかわる不具合を出したからです。パソコンやテレビその他ほとんどの家電は、出火が原因で火事の起因になった以外不具合が人命の安全を脅かさないのです。自動車関係業界は人を乗せるもの、製品の品質が人命にかかわるものと当たり前の前提がありますが、今日のテレビに出演された街工場の人は家電を製造するのと同じ感覚で発言されたようです。たとえば車の部品ウィンカーを考えるとウィンカーは家電と同じ電気で動きます。方向指示機が動作しなくなっても直接ドライバーの安全に影響ないですが、他の走行車、対向車との事故を発生させ結果としてドライバーの安全に影響を与えます。ヘッドライトの不具合も同様です。電気製品だからウィンカー、ヘッドライトを家電とは呼ばないでしょう。もう一度訊いて御本人に確認してみるとそんなことは当たり前と逃げるでしょうが、当たり前なのは真理だからです。真理はたいてい当たり前のことが多いのです。そして当たり前のことに気がつかない人は多いのです。彼はたぶん電気自動車を本当に作り始めるまで、ひどい場合では販売の認可を申請するまで違いに気がつかないのではないでしょうか。

 私に20年間故障しなかった車を提供してくれたメーカは一番簡単な部品、足の下に敷くマットで外国から苛められています。個人でできる大きなリサイクルは新車を乗りつぶすことです(無事是れ名車なり_車のリサイクル)マットの切れ込みでアクセルを踏み込んだのと同じ状態になるとか。ブレーキを制御するプログラムの不具合で一時的にブレーキが効かなくなるとか。理屈はよくわかりませんが。こうしたすべての問題も車は人命を乗せるから大問題になるのです。家電と電気自動車には大変な違いがありますよ。

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