2008年4月23日水曜日

切りにくい牛スジ肉を手を汚さないで調理する2

前回、可能なら牛スジ肉を刺身と同じ一回引き切りで切りますと書きましたが、牛スジの肉質によっては引いただけでは切れないものもあります。そこでお年寄りや体重が軽くて腕の細い女性でも牛スジをパックのまま手を汚さないで切る方法を追記します。
木槌と魚用の出刃包丁を用意します。木槌はあれば右側のように四角い方が使いやすいです。この出刃は鍋に入れるため背骨を切断できる強さのものと条件をつけて包丁屋に注文しました。どちらかというと3枚おろし用では使ったことがありません。正確には刺身が嫌いなので3枚おろしの経験がありません。出刃包丁は硬い骨を切るためにナタなどのように刃金がやわらかいです。それだけに刃を痛めても修復が楽です。勿論木を切るつもりはありませんが。自分で砥ぐ習慣をつけると自然と刃物の用途が厳格になります金槌でなく木槌を使うのは出刃の背を変形させない目的もありますが、食品であるスジを切るため最低限必要な圧力をゆっくり加えるためです。金槌だと不必要な大きな圧力が急にかかり刃先が欠けたり、まな板に深く食込むのを防ぐためです。刃先とまな板の両方を守るためです。
実際は右手で出刃の柄、左手で刃先の背を押さえて押し切ると、私の出刃ならどのような牛スジ肉でも切れる自信がありますが、今回はブログと最後の手段の実験として右の田楽槌を使いました
どうしたわけか肉用の洋包丁よりこの出刃の方がスジ肉がよく切れます。厚みがあり、その分重いから大きな力がかかるのかもしれません。さすが和包丁です。
槌で出刃の背の叩き方は、槌の柄を短く持って、コッコッコとストローク振幅を小さくして小さな圧力を断続的にかけるように叩きます。そうすれば必要以上に叩く必要はなくなり刃欠けやまな板の損傷を防げます。

出刃の背を叩いても刃は欠けていませんでした。まな板の上に敷いた紙を傷付けただけで切り目はまな板まで届いていません。煮魚で魚を鍋に入れるために背骨を切るときにも応用できそうです。あくまで普通に切れない場合で最後の手段ですが。牛スジを軟らかく煮るには果物と煮ることです。有名なのは青パパイヤの白い汁ですが日本では無理のようです。キーウィも肉を軟らかくすることでは有名ですさらえまかは牛スジを軟らかく煮るために、すっぱい紅玉りんごを使います。果物の酵素がコラーゲンたっぷりの牛スジ肉を軟らかく食べやすくしてくれます。果物は肉料理の隠し味ともいえるでしょう。

0 件のコメント: