2008年6月13日金曜日

コラーゲンを美味しく取るために(穀物酢で湯通し)

 生肉類などを腐敗させるばい菌は絶えず空気中で浮遊して肉汁などで繁殖する機会を待っています。人の傷口に取り付いてもオキシドールなどの消毒液やもっと怖い免疫の歓迎を受けて一匹が2匹にと倍々ゲームで繁殖するわけには行きません。しかし死んだ魚や牛スジ肉は免疫もなく肉汁や血液はもともと自分の細胞を培養するものですから腐敗菌にとって、こんな居心地のよい場所はありません。コラーゲンたっぷりの牛スジ肉や魚の切り身に加工された瞬間から何匹かの腐敗菌が取り付きます。増殖のスピードを鈍らせたりするためにパック詰めしたり冷蔵庫に入れて冷やされます。しかし腐敗菌が死滅することはなく夏期に冷蔵庫に入れ忘れたりすると爆発的に腐敗が進みすぐに悪臭を放つということになります。パック詰めにされたり冷蔵庫に入れても魚の切り身の表面では、緩やかにばい菌の増殖が進んでいるはずです。アクなど旨味を阻害する物質は、ばい菌に幾分か分解された切り身の表面から出るのではないでしょうか。

コラーゲンたっぷりの魚の切り身、角切りにした牛スジ肉を穀物酢入りの沸騰水で湯通しすると書きました。湯通しは殺菌と表面の少し腐敗した部分を洗い流すためにします。それともう一つ重要な意味があります。旨味を熱と酢酸で固まった肉で閉じ込めるためです。
一般に料理本や料理番組では魚の煮付けはお酒か水を沸騰させた鍋に入れると説明しています。日本酒やダシ入りの水を沸騰したものはあまり量が多いと味が薄く水っぽくなりせいぜい鍋の底数ミリです。いずれにしても魚の切り身を入れると切り身の下側は100度℃の温度に触れますが温度が急に下がり目で見える上側は再沸騰するまで蒸気に当たりません。切り身の表面に熱で固まった膜を作っているのは下側だけということになります。これでは肉の旨味を閉じ込めるために沸騰したお酒に入れるという目的が達せられない気がします。

以下は牛スジの料理や臭くない煮魚で書いたように、大鍋で沸騰させた穀物酢入りの沸騰水で湯通し後の断面のイメージです。

日本酒のエチルアルコールの沸点は78℃程度です。水の100℃より低い温度です。料理本のように日本酒を沸騰させるとそこにはエチルアルコールは空気中に飛んでしまってありません。日本酒を沸騰させた鍋に魚の切り身を入れても魚の切り身とエチルアルコールが接することはないということです。
穀物酢を入れた沸騰水で湯通ししたあと常温の日本酒と本みりんで弱火で煮ますと魚の旨味が逃げ出さずに煮付けれます。またアルコールやアルコール蒸気で消臭効果も期待できます。こうしたプロセスを経て、匂わない臭くない煮魚ができるのではないでしょうか。

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