2008年6月2日月曜日

コラーゲンを入力、人体をブラックボックスと考えれば

 バイオテクノロジ関連銘柄が株式相場で天井をつける頃、故意か偶然かバイオテクノロジ(生命工学)の解説書が書店を埋めたものです。そうした本が嫌いでなかったので何冊か読みました。お金儲けのためではなく世のため人のために学問をするという純粋な気持ちからです。(誰も信じないか) バイオテクノロジはほとんど忘れた知識ですが、人が豚を食べても豚にならない理由を書いていました。豚のDNAは取り込まれるが人の消化酵素により摂取された豚のDNAはチミン、アミンなどの4つの核酸まで分解されて消化吸収されるために、豚を食べても豚にならないと書いていました。
DNAを細工しないで素直に取り込み進化の道を選ぶ素直な生物もいます。自分に都合の悪い間違ったDNAの取り込みをすればその生物は死ぬかもしれません。しかし数が多いので危険をおかしても問題なしとのことです。地球に酸素がなかった頃からいる核のない原核細胞、ありていに言えば嫌われ者の大腸菌、赤痢菌です。熊本水俣市の有機水銀で汚染された元水田ではDNAを素直に取り込む大腸菌がその環状DNA(プラスミド)で猛毒の有機水銀を無害な水銀と有機物に分ける酵素を作り出したそうです。有機水銀を分解できる大腸菌だけが繁栄して天敵のいない楽園を作っているとのことでした。変わり身が早く素直になるのが一番ですね。単細胞は腸がないので素直になるしか方法がないか。こうしたプラスミドに注目した学者が制限酵素、連結酵素などの発見につながりノーベル賞につながったそうです。人が最初に手にした遺伝子操作の技術です。
さてプロテイン(たんぱく質) ペプチド コラーゲンはどのようなものであれアルファベットの数二十数種のアミノ酸でできています。大腸菌、豚、人のプロテインも例外ではないそうです。豚を食べても豚にならないならプロテイン ペプチド コラーゲンを取り入れても同じアミノ酸に分解されるのなら、特にコラーゲン摂取にこだわる必要がないのではという理屈もなりたちます。多くの酸素が嫌いな生物の援助を借りている小腸の消化の仕組みは未知の部分が多いそうです。そこで「人の消化」をブラックボックスとします。入り、入力を魚のコラーゲン→ブラックボックス(消化)を通過→出力と考えます。漫才師は出力をウンチと答えるでしょう。
難しいことを書いて頭が痛くなりました。ここでは出力は美容、健康、薬効です。魚のコラーゲンを摂取して体の調子がよくなればそれで良いのだと素直に考えます。病原を追求しない中国の漢方もそうした素直な理念に基づいていると存じます。

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