2008年5月4日日曜日

ビール樽型の備前焼急須が深みのあるお茶を作る秘密3


急須の中で茶葉がどうなっているかお見せします。透明なガラスのコップに茶葉を入れました。まだ成熟していない走りの新茶です。包装の表示では静岡産とか。この時期もっと暖かい地方産ならわかりますが、中部日本の静岡産とはなんか怪しい。静岡茶は甘味を抑え込むように渋みが強く大人の味なのです。個性的な静岡茶とかけ離れた味、くせがなく香りも薄かったので余計あやしく感じます。ここで大切なのは昨年茶木が蓄えた栄養で発芽した一番質が軽いと思われる茶葉ということです。コップの上部水面に浮いている茶葉の屑のようなのも時間がたてば全て底に沈みます。

 新茶でさえも水、お湯より重いのです。そもそも中国茶の一つ鉄観音の鉄は鉄のように重いという意味だそうです。重い中国茶を船まで運んだ苦力(クーリー)達は錆びた鉄釘を袋に入れて運んだ気になったのでしょう。それほどお茶とは栄養が詰まって重いのでしょう。微生物に食べさせていない不発酵茶日本茶は半発酵茶中国茶よりももっと重いはずです。
 この写真の意味は茶葉は急須の底に位置して抽出されるという事実です。私は一煎目は風呂の温度40度程度で約2分以上急須で蒸らします。二煎目は10度ほど温度をあげます。三煎目は20度ほど温度をあげます。四煎目、五煎目は100度で入れます。二煎目以降は時間を置かずすぐに湯飲みに注ぎます。茶葉は最初の2分間急須の中で一番大きい圧力を受けるのです。

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